ライカコラムス Nr.013

ライカではないのですが、フォクトレンダーのビテッサです

フォクトレンダーのビテッサ買いました。正確にはビテッサLという機種で、ちょうどライカM3が発売になったと時に登場したモデルです。ジャンル的にはスプリングカメラにはいると思われますが、ちゃんとレンジファインダーも付いてます。このビテッサLはフォクトレンダーが製造したスプリングカメラの最終機種で、露出計を外したビテッサVもセカンドラインであります。フォクトレンダーのレンジファインダーの最高機がプロミネントなら、ビテッサはスプリングカメラの最高機でしょう。大変プリミティブでさわって楽しいカメラです。

特徴はプランジャーと呼ばれる煙突のような突起物です。これを押し込むことでシャッターチャージとフィルムを送ります。ビテッサの初期型はプランジャーを押し込む力を少しでも軽くしようと巻き上げの際フィルム圧板が後退する機能が付いてました。

蓋を閉じると、右のようになります。プランジャーも畳めます。開くときはシャッターボタンを押します。この時勢いよくプランジャーが伸びますので手で押さえてゆっくりのばした方がよいようです。レンズ部もガコっと勢いよく飛び出しますので手で押さえてゆっくり出します。これ、すべてのスプリングカメラの基本なり。

右側の真ん中にある窓がフィルムカウンターです。これがくせ者で、フィルムを交換する際にニコンFのように底蓋と側面がすべてはずれますが、この時にフィルムカウンターをいじっておかないと後から外部から操作する術がないのです。

背面です。左側の丸窓がファインダーでちゃんとパララックス補正する優れもの。ファインダーの見えはM型ライカに比べると劣る。バルナック型ライカのようなもの。でも測距は一眼式です。

真ん中右よりにあるダイヤルが、ピント調整です。一番右側の丸ボタンは下記の露出表示板の切り替えダイヤルです。

右写真が上からのものです。上記したピント調整リングを回すとアクセサリーシュー右の丸い円盤が回って距離を表します。被写界深度も教えてくれます。右側が露出表示板です。セレンで電池は不要です。ビックリしたのは今でも生きていたと言うことです。まあだいたいですけど。上記した切り替えダイヤルでフィルム感度対応したA〜Fの表示に切り替えます。後は指針が示して数字をシャッター部に移します。フィルムの巻き戻しは底面にあります。

レンズ部です。下部に数字が並んでいますが、ココの指標を露出計の数字にあわせます。いわゆるライトバリュー方式というやつでこの時代にはやったものです。要はこの数字さえあわせておけば、絞りとシャッタースピードが連動します。シャッタースピードを動かせばそれに吊られて絞り値も変化します。

ココでの写真はいろいろなビテッサのもを使っていますが、レンズはカラースコパー50mmf3.5、f2.8、ウルトロンf2です。シャッターはシンクロコンパー。セルフタイマーも付いてます。レアものとしては、円形絞りのレンズが存在します。

これはとても楽しいカメラです。いろいろな機能が付いてます。さすがに世界最古のカメラメーカーが乗っている時期に作ったカメラだけある。一眼レフからライカを使ってみたときと同じようなインパクトがありました。おすすめします。次はレチナVCに行かないとね。

※これまで長らく休刊していました。今後はこまめに配信してきたいと思います。すみませんでした。


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